きょうと修学旅行ナビ

歴史・文化を学ぶ

京都の歳時記

伝統行事

京都では、年中さまざまな伝統行事が行われていますが、その中から代表的な行事をご紹介します。

1月4日 けまり始め(下鴨神社
1月8~12日 10日えびす(恵美須神社
1月21日 初弘法(東寺
1月25日 初天神(北野天満宮
2月2~4日 節分祭(市内各神社)
2月11日 七草粥(城南宮
2月23日 五大力尊仁王会(醍醐寺
2月25日 梅花祭(北野天満宮
3月3日 流し雛(下鴨神社
3月14~16日 涅槃会(東福寺泉涌寺
4月第2日曜 やすらい祭(今宮神社
4月21~29日 壬生大念仏狂言(壬生寺
4月29日 曲水の宴(城南宮
5月1~4日 大念仏狂言(神泉苑・千本えんま堂)
5月15日 葵祭(下鴨神社上賀茂神社)[詳しくはこちら
5月第3日曜 三船祭(車折神社
6月1日 貴船祭(貴船神社
6月1・2日 京都薪能(平安神宮)※雨天順延
6月20日 竹伐り会式(鞍馬寺
7月16日 祇園祭宵山[詳しくはこちら
7月17日 祇園祭山鉾巡行
7月24日 祇園祭花傘巡行
8月7~10日 五条坂陶器祭(五条坂一帯)
8月16日 大文字五山送り火[詳しくはこちら
8月23・24日 千灯供養(化野念仏寺
9月9日 烏相撲(上賀茂神社
9月秋分の日 晴明祭(晴明神社
10月1~5日 ずいき祭(北野天満宮
10月22日 時代祭(平安神宮)[詳しくはこちら
12月7~8日 大根焚き(千本釈迦堂
12月8日 針供養(法輪寺
12月21日 終い弘法(東寺
12月25日 終い天神(北野天満宮
12月31日 をけら詣り(八坂神社

京都の4大行事

葵祭

京都の三大祭(葵祭・祇園祭・時代祭)の中で、最も古い伝統をもち、毎年5月15日に行われる上賀茂神社と下鴨神社の祭りです。
 祭りの行列は京都御所から出発し、下鴨神社を経て終着点の上賀茂神社へ、京都市内を南から北に向かうコースをたどります。平安時代の貴族の衣装をつけた約500人が、牛車(ぎっしゃ)を引く牛などともに約8キロの道のりをゆったりと歩き、王朝絵巻のような優雅な雰囲気が特徴です。賀茂の神に奉仕する天皇の皇女を再現した「斎王代(さいおうだい)」の女性も輿(こし)に乗って行列に加わり、祭りに華やかさを添えます。両神社では神事が行われ、舞も奉納されます。
 始まりは、京都に平安京の都がおかれるよりはるか昔、およそ1400年も前のことです。農作物が大風や大雨で大きな被害が受けた時、豊作を祈るため、馬に鈴を付け駆けくらべをしたのが伝えられたといいます。行列の人や牛車などに、葵(アオイ)という植物の葉を飾り付けたことから、江戸時代以降に葵祭といわれるようになりました。それまでは「賀茂祭り(かものまつり)」といわれ、平安時代には単に「祭り」といえば、この葵祭を意味しました。[葵祭について詳しくはこちら

祇園祭

京都三大祭というよりは日本三大祭の一つとして、全国的に知られる八坂神社の祭りです。今から約1100年前の平安時代に病(やまい)がはやった時、病気の退散を願って、そのころの日本の国と同じ数の鉾(ほこ)を66本立て、みこしを繰り出したのが始まりといわれます。鉾は剣に長い柄をつけた武器の一つですが、祭礼用に作られたものもあり、祭りの山車(だし)の上に鉾を取り付けたのが山鉾です。現在では計32基の山鉾が、毎年7月17日に四条通や河原町通の京都市内中心部を回って巡行します。
 祇園祭は、メインイベントの山鉾巡行と、ちょうちんに灯が入り「コンチキチン」の祇園囃子(ぎおんばやし)が流れる宵山(14日~16日の夜)が有名です。しかし、それだけでなく7月1日に祭の打ち合わせをする「吉符入り(きっぷいり)」に始まって、「みこし洗い」や「鉾建て」、巡行後の「神幸祭」「花傘巡行」などがあり、7月31日まで1ヵ月続く全国でも珍しい長期間の祭りです。
 巡行の順番は「くじ取り式」で決められ、毎年順番が変わります。ただし、先頭の長刀鉾はじめ8基の山鉾は順番が決まっており、「くじ取らず」といわれます。大きな車輪が付き大勢の人で引っ張って動かす鉾は、くぎを使わず縄だけで組み上げており、交差点で方向転換する豪快な辻廻しは、祭りの呼び物の一つです。各山鉾の前後左右にかけられたタペストリーや金具などの装飾品は優れたものが多く、「動く美術館」ともいわれるほどです。
 室町時代の戦乱で一時中絶しましたが、町衆(まちしゅう)といわれた京都の住民が力を結集して復興。第2次世界大戦による巡行中止も乗り越え、現在まで伝統が守られています。[祇園祭について詳しくはこちら

時代祭

京都では平成7年に平安京が造営されて1200年を迎えましたが、それよりも100年前の明治28年は、平安遷都1100年として平安神宮の創建など、いろいろな祝賀や記念の行事が行われました。時代祭は、その祝賀行事の一つとして企画された各時代の風俗をあらわす時代行列が始まりです。「平安講社(へいあんこうしゃ)」という市民組織も作られ、この講社が平安神宮を守るとともに時代祭を支えています。祭りは毎年10月22日で、桓武天皇が京に都を移した日を記念しています。
 時代行列は、明治維新に活躍した維新勤王隊に始まり、坂本龍馬ら幕末の志士、太閤秀吉、織田信長といった有名な人物の行列などが、時代をさかのぼる順番で続きます。時代ごとに列が区分され、総勢約2000人が牛や馬およそ70頭をまじえ、2キロにおよぶ長い行列を作ります。平成19年からは、足利尊氏らの室町時代列が加えられます。
 行列のコースは、葵祭と同じように京都御所がスタート地点で、東西の幹線道路である御池通などを経て平安神宮までの約4.5キロを歩きます。[時代祭について詳しくはこちら

五山送り火

大文字で知られる送り火は、毎年お盆の行事として8月16日の夜に行われます。お盆の時期に、先祖の霊が再びあの世に帰るのを送る宗教的な行事で、送り火のある五つの山の各保存会が維持して伝えています。
 送り火の五山(ござん)は、京都市街の北部を取り巻く山々に点在しています。東にある「大文字」に続き、東から西へ「妙・法(みょう・ほう)」「船形(ふながた)」「左大文字(ひだりだいもんじ)」「鳥居形(とりいがた)」の順に点火され、京都の夏の夜空を赤々とこがします。このうち、「妙・法」は2文字で一組になっています。また、「船形」と「鳥居形」は、文字ではなく図形で表されます。
 最初に点火される「大」の文字の第1画は80メートル、第2画は120メートルもありますが、薪などの燃料が一本につながった「線」として用意されるのではなく、一定の間隔を置いた火床が「点」として数多く並べられます。火床の薪が点火されると、遠くからは「点」がつながって「線」のように見える訳です。山腹に火で文字を浮かび上がらせる壮大なスケールの行事ですが、起源はよくわからず、室町時代以降といわれています。[五山送り火について詳しくはこちら