四条大橋東詰めにある南座は、建物は何度も建て替えられていますが、桃山風破風(ももやまふうはふ)造りの建物で、国の重要文化財に指定されている日本最古の劇場といえます。出雲阿国(いずものおくに)が鴨川の四条河原で始めた「かぶき踊り」は、人々の人気が高まるにつれ常設の芝居小屋で演じられるようになり、江戸初期には7つの芝居小屋で上演されていました。幕末には北座と南座が残り、明治中期には現在の南座だけが歌舞伎興行の場となりました。毎年12月に顔見世興行が開かれ、役者の名前を勘亭流(かんていりゅう)の書体で書いた看板「まねき」は京の冬の風物詩になっています。